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錆鳴あとがき

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という名のシステム作成備忘録

※コンセプト(このシナリオでやりたかったこと)とシステムの話です
※ストーリーの話はないものの、プレイ感にはっきり影響するネタバレがあります
※長い

 

はじめに

まずは「錆鳴谷に眠る」、遊んでくださってありがとうございます。ネタバレ上等の内容のため、遊んだorエディタを覗いた方が読む前提で話を進めます。ご了承ください。

今回のコンセプトは2点。

  • 「調査役だけしか調査をしない・参謀しか考え事をしない、からの脱却」
  • 「必要のない探索をしたくてたまらないプレイヤー魂に見返りをあげたい」

それぞれ話をします。

 

「調査役だけしか調査をしない・参謀しか考え事をしない、からの脱却」

かわずを作っていたころから感じていたことでした。六人もいて一人しか周り見てないの!?のような。これのおかげで推理ものは少人数にしがちなんですが、冒険ものなら全員働いてほしいということで、今回システムを作りました。

これ。

していることは単純で、「同じ判定をPT全員にかけて、誰か一人が成功したら成功とし、先着でアクションさせる」。ビルダの既存機能「誰か一人」でコンテンツ一個でできる内容ですが、それだと_1から順に判定をかけるので、_6が暇になりがち。なので判定順自体もランダムにしたのが今回のものです。

一方で「参謀や盗賊など、対応する役職クーポンを所持しているPCがいれば、優先して判定順を回す」仕組みも一緒に組み込みました。全員で調査する、はいいとして、それでもクーポンをつけているのであれば汲みたい……という調整です。慣れている人は仕事への取りかかりが早いのだ、という表現でもあり、フレーバークーポンはあくまでフレーバーなので難易度には関わらせたくないな、であり。目に見えて特定のPCが判定成功していた!があれば恐らくそういうことで、その役職PCが任された仕事を頑張っていたのではないかなあと思います。

やりたいことはやれたので満足しています。ただ、それはそれとして「頭の良くない設定のPCが賢い発言をしていて違和感があった」という声はいただいたので(ありがとうございます)、やっぱり役職が固まっていた方がor直でクーポン反応させた方がカードワースとしては馴染みがあるんだろうなあということは感じました。課題。

 

「必要のない探索をしたくてたまらないプレイヤー魂に見返りをあげたい」

  • あちこちの判定難易度を他の探索で下げられるようにした
  • サブイベントをたくさん作った
  • 探索や会話、サブイベントに触れることで、ボスが楽になるようにした

このあたり。

根雪の調査システムへの再挑戦でもあります。当時の判定難易度調整が大味だったことに心残りがあったのと、「判定がKCで確定成功になってしまうのはもったいない」という声をいただいたのを思い出したのと。そのため判定は一度大まかに成功率を計算して段階を作って、KCは所持PCの判定難易度緩和に留めました。

あと、これは白波の頃から考えていることですが、「知ろうとする気持ちに応えたい」。今回は入念な探索行動がボスの難易度に繋がる形にしており、そのためボス戦後でも探索ができるということには言及していません(それが分かっていると後回しにする→立案パートの難易度緩和に繋がらない)。「嫌な予感がする」を置くだけ置いて、じゃあ今のうちに拾い残しを拾ってこないとな、へと導け……ていたらいいなと考えていました。

総じて、プレイヤーの皆さんの、プレイヤーとしての勘に託しているところの多いシナリオです。ダンジョンの分かれ道でボス戦ルートを一発で引けてしまったとき「失敗した!」と思ってしまう方へ。受け取っていただけているといいなーと思います。

 

おわりに

そんなこんなで、今回の製作については宿題をやり遂げた感がありました。今年一年どころか、これまでの振り返りというか……年の終わりにこれを作れたことに満足しています。とはいえあくまで「自分の中で」なので、よかったらお言葉いただけると嬉しいです。

ここまで読んでくださってありがとうございました。

 

2022/12/21

                               

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